<aside> 💡 歪速度場を推定するプログラムStrain_2Dの使い方について、道家が色々と試した結果についてメモを残しておきます。いくつか試行錯誤している段階なので、必要に応じて随時更新します。また、間違いなどがありましたら、ご指摘歓迎します。
(2024/9/25追記)Linux(Lubuntu)で解析してみて、最後まで解析できました。その際に気がついた点などを加筆しています。
(2024/10/25追記)他の方の環境でインストールする際に引っ掛かった点などを踏まえてコメントを追加しました.またGMTで作図する方法(試行中)を追記しています.
</aside>
以下の論文で使われたプログラムで、様々な計算方法で歪速度場を推定することができる。使用できる手法が多岐に渡るので、推定に使われているパラメータについての理解がまだ不十分な手法もありますが、歪の推定によく使われるShen et al.の方法(プログラムではVISRという手法)が使えるのが良い。Shen et al.の方法は使われているパラメータが他の手法よりもわかりやすいのと、おそらく世界中で一番よく使われている方法なので、初めてやるのには良いと思う(Shen et al.による論文は、論文リストにあげています。その1。その2)。
Quantification of geodetic strain rate uncertainties and implications for seismic hazard estimates
プログラムは下記から入手可能
GitHub - kmaterna/Strain_2D: Strain rate modeling from GNSS velocity fields
LinuxかMacにインストールをする。
Windowsでの動作については、コードの制作者は試していない様なので、要注意。
(GMTは4と5の間で大きく入力の仕様が変わるが、Windowsで動くGMTは私が知る限りGMT4までなので、どんなに頑張っても無理な気がする。)
Windowsでやりたい場合は、Virtualboxを使って、仮想OSとしてLinuxをインストールすると良いと思います。やり方のメモ
それぞれのOSでパッケージ管理ツール(Macの場合はHomebrewやMacports、Linuxの場合は、apt installコマンドなど)を使ってpythonをインストールする。また、必要なPythonのモジュールもインストールしておく。道家の場合は、MacのHomebrewを使ってインストールした。以下、ターミナルを立ち上げて・・・
brew install python #pythonのインストール
# Linuxの場合は、sudo apt install python
# sudoは管理者権限でコマンドを実行するためのコマンド。管理者パスワードが必要。
# pythonのインストールは「3」はなくても、python3がインストールされると思う。要確認。
# UbuntuなどのOSでは最初からpythonが入っていることもあります。
# Linux系OSでは、sudo apt install pipでPythonモジュールのインストールコマンドも入れた。
#以下必要なpythonのモジュールのインストール
pip install numpy
pip install scipy
pip install matplotlib
pip install pygmt
#pipはPythonのパッケージ管理ツール
#環境によっては,**pip**ではなく,**pip3 install**...と入力する必要がある
#Linux系の場合は、上のコマンドで上手くいかないので、仮想環境を作ってからpipを実行する。
python3 -m venv .venv
source .venv/bin/activate
#以下、仮想環境内で作業ができる。
#この環境で解析するときは、毎回source .venv/bin/activateを実行する。
#Linuxでは場合によっては,venvをインストール必要がある sudo apt install python3.XX-venv
Shen et al.のプログラムを内部で動かすためにfortranのコンパイラが必要になるので、gccを入れておく。GMTは作図に使用。gdalは、GMTと合わせて、出力結果をGISで読み見込める形に直すのに必要。
brew install gcc
brew install gmt
brew install gdal
# Linuxの場合のインストール方法はpythonをインストールした時と一緒でsudo apt installを使う。
# gdalは、もしかしたら、パッケージの依存関係で、gmtを入れた段階でインストールされるかも。要確認。
# Linuxの場合は、gdalはgdal-binとする
# Linux系では、gccとgfortranは別パッケージ(依存するパッケージとしてインストールされない?)の様なので、gfortranもインストールする
# Linux系では、netcdf-binもインストールする。